道綱の母
平安時代、時の大物「藤原兼家」と結婚した道綱の母(名前不明)

一夫多妻制の時代、夫の浮気や相手の女性へ恨み辛みを思いっきり「蜻蛉日記」に書いちゃいました

書いたのは974年ごろと言われています



道綱の母にインタビュー
ハガクレ

今回は平安時代のベストセラー暴露本「蜻蛉日記」の著者 道綱の母さんです

道綱の母

オホホホ ごきげんよう

ハガクレ




道綱の母さんといえば、やっぱり蜻蛉日記ですよねー!

時の権力者 藤原兼家(ふじわらかねいえ)さんとの二十年の生活をかなり赤裸々に書いちゃってますよね

道綱の母


オホホホ わたくし、書くと決めたからにはとことんやってやろうと思いましたの。世の中の物語はウソばかり。ワタクシは本当のことを全て書こうと決めたのですよ

ハガクレ



ほーぉ。えーっと、じゃあまず、お2人のことをお聞きしますね。

なんで兼家さんと結婚したんですか?お2人の出会いは??

道綱の母


わたくし、当時 「王朝三美人」の1人と言われておりましたの。ですから、兼家様はこのわたくしに興味を持ったようなのです

ハガクレ


へーえ!じゃあ道綱の母さんはラッキーだったんですねー♪相手は超大物ですもんねー

道綱の母





そうでもございませんわよ。むしろラッキーなのはあちらさんじゃございませんこと?オホホ。

それにね、彼の最初のラブレターなんて最悪でしたわよ?使ってある紙もたいしたことないんですのよ?字だってヘタだし、歌だってイマイチだし・・・

ハガクレ

そうなんですか??でも結婚しちゃったんですよね?

道綱の母


だって何度も何度もしつこいんですもの。まぁ彼は右大臣家のエリートでしたので、わたくしの家では良縁だーと喜んでおりましたけどね

ハガクレ

ほぉー

道綱の母


彼にはすでに時姫という奥様がいらっしゃって、子供もおりましたの。ですが、彼ったらわたくしに夢中になってしまってね

ハガクレ

ふーん

道綱の母



まぁ、このわたくしの美貌と知性を持ってすれば、いたしかたないかな・・・と思っていたんですけどね。ですが、彼ったら結婚したとたんワタクシのもとに全然来なくなりましたの

ハガクレ

うわー。釣った魚にはエサをやらないタイプなんですね

道綱の母



そしたらね、なんと彼ったら他の女のところに通ってたんですよ!このわたくしというものがありながら!しかもわたくし、ちょうどその頃妊娠・出産とバタバタしていたのでございますの!そんな時に別の女と・・・

ハガクレ

ありがちな感じですねえ

道綱の母


しかもあなた、その女の素性を調べたらどこかの皇子の落とし胤とか言うじゃありませんか!そんな女が町のハズレに住んでると思います?!そう思いませんこと?

ハガクレ

はぁ。っていうか、素性調べたんだ・・・

道綱の母




わたくし、悔しくて悔しくて。

それから何度か兼家様がわたくしに会いに来たんですけどね、絶対にドアを開けなかったのです

ハガクレ

ふーん

道綱の母


わたくしね、そのとき彼に歌を送ったのです 「あなたが来ないのを嘆きながら一人寂しく寝る夜は、夜明けがなかなか来なくって・・・」とね

ハガクレ



だったらドア開けちゃえばいいじゃないですか!っていうか、当時って一夫多妻(1人の男が何人もの妻を持つこと)って当たり前なんでしょ?今だったら許せないけど、その頃は仕方ないことなんですよねぇ?

道綱の母



あなたね、普通の人はそうかもしれませんけどね、わたくしは「王朝三大美人」とも言われたくらいの高嶺の花でございますのよ?冗談じゃないですわ。その辺の女性と一緒にしないでいただけます?

ハガクレ

はぁ・・・そうですか。じゃあその後、兼家さんとは仲直りしたんですか?

道綱の母



いいえ、わたくし、わざと意地悪したり冷たくしてやりましたの。そしたらね、風の便りでね、そのどっかの皇子の落とし胤とかいう女が兼家様に捨てられたみたいなの。オホホホ

ハガクレ

そうなんですかー

道綱の母



はっきり言ってね、このわたくしから兼家様を奪った女ですからね、いつかわたくしと同じような苦しみを味わせてやりたいと思っておりましたら、案の定、オホホホ。捨てられたと聞いてスッキリいたしましたわ

ハガクレ


こういうのを日記で暴露しちゃう道綱の母さんはスゴイですねぇ。ジェームス○木の奥さんみたいですねぇ(古い)

道綱の母

だって、本当のことを書かなきゃ暴露本じゃないでございましょ?

ハガクレ

他にも時姫さんとのやりとりがありますね

道綱の母



あぁ、彼女はちょっと嫌なタイプの女性でしたわよ。兼家様ったらね、どうやら時姫様のところへも行かなくなりましたの。わたくしね、可哀相に思って時姫様にお手紙を書いたのです。「あなたのところにも兼家様は来なくなったけど、元気出してね」とね

ハガクレ

それって嫌味くさくないですかぁー?

道綱の母


まぁ!わたくし、心配してあげたのですわよ?それをね、時姫様ったら「なによアナタ!余計なお世話よ!ほっといてちょうだい!」なんていうお返事でしたのよ?

ハガクレ

はぁ・・・。さいですかー

道綱の母

まったく、このわたくしがせっかく心配してあげたというのに・・・

ハガクレ

えー、で?その後 兼家さんとはどーなったんですか?

道綱の母



それが聞いていただけます?その後も彼ったら浮気ばかりですの!わたくしというものがありながら・・・・。わたくしね、出家するフリをしたり、病気になったフリをしたり、死ぬフリをしたりと、色々演技いたしましたのよ

ハガクレ

えっ?死ぬフリ・・?それってかなりひきますよー

道綱の母

極めつけは遺書を書いて送ってやりましたわ!

ハガクレ

うっ!スゴ・・・

道綱の母



ですけどね、わたくし決めましたの。いつまでも彼にすがってても疲れるな・・・とね。なのでこの愛情を息子の道綱に注ごうと。道綱はわたくしに似て、そりゃあもう才気溢れる子ですのよ。オホホホホホ

ハガクレ そうですか・・・